上は４章目限定と言う気もしますがそれはそれ。とか言いながら、この話を書く時さんざん聴きまくってたのはLIVE A LIVEのサントラだったんですが。
　のっけからBGMの話なのは、１番最初の仮タイトルが“届かぬ翼”だったからです。LIVE A LIVEの中世編フィールド曲です。しかも特にヘビロテ状態だったのがそのアレンジヴァージョンの“forgotten wings〜忘れられた翼〜”だったと言う。
　blogでも書いたけど、この曲聞きながらこのゲームのジルをかいてると妙に泣けてくるんですよ。あの絶対報われないだろうみたいな雰囲気がもりもりする辺りが（実際クリアしてみたらその通りだった……）。あと中世編主人公のオルステッドやSaGaFrontierのモンド様と同じ匂いが漂っている辺りでどーにもならない感じが満載と言うか。
　しかしタイトルには悩まされた。二転三転してこうなったけど、どーも未だに納得がいかないんだな。最終的なタイトルにしても、本当は聖剣LOMのエスカデの話の方で使うつもりのだったし。だけどジャンヌに対してのジルに関する文章で“影の様に付き従い”とか言うのを見掛けてしまったモンで、そのイメージから流用してしまったと言う訳だ。……現実には監視役だったからこそみたいなんだけどネ！
　そして更に元ネタを追求すると、過去の一部のSaGaシリーズに出て来た術の名称だったりするんだなこれが。影分身を作る術で、２回攻撃が出来る代わり殴られたら術が解けると言うシロモノでした。便利なのは便利なんだけど、見た目的な面白みに欠けるんで殆ど使わなかったっけなあ（←むしろ分身を山程作る術で遊んでいた奴）。

　それはさておき、この話のジルについてなんですが、一応ジャンヌさんに対する感情は基本的に史実の方の個人的解釈と同じで英雄崇拝です。そこに同じものを目指したい→同じ所へ行きたいと言う流れを経たらこんな事に。
　おかげさまで相変わらず色気は無いものの、あからさまにウチの他の話から浮きまくりの切なさ系のオチになりましたとさ……。ありえねー。
　でもぶっちゃけてしまうと、クリア前に打ち込んであったバージョンでは思いっ切りダーク系のオチだったんだよネ！　とは言え流石に一旦クリアしてからでないとこのゲームのジルがどう転がるか分からなかったので、クリアするまでは出さないでおいたんですよ。そしたら案の定そのままでは使えない事が分かり、４章目のみ打ち直すハメに。
　そしてその捨てる事になった旧バージョンは、後程別の形でお目見えする事になると思われ。……ジルへの萌が高じてちょっとね、original用のネタが出て来たモンでさ……。つっても、何でこれがこーなるよ的な話とキャラになりそうな気が山盛りするんですが。

　処で何で英雄崇拝にしたのかと言うと、４章目にもある通り思い描いていた英雄らしい英雄、理想的な英雄の姿を目の当たりにした事でそれまでの世界がひっくり返ったんじゃないかと思ったからです。どうも恋愛感情と言うよりはそっちの方がしっくり来るんだよね、個人的には。ゲーム中ではどうとでも取れるような発言をしてくれるので、だったらこう言うのもアリだと思うし。
　つーか恋愛感情を入れるんだったら、わざわざ焚き火を挟んで向かい合わせになんかしないで隣に座らせるっての！　むしろこういう状況にしたのは、あの微妙な心理的距離感を表現したかったってのがあると思う。ゲーム中のこの２人って、ジャンヌさんは（警戒してたのが信頼する様になるとは言え）ある意味一貫して変わらないんだけど、ジルの方は状況によって物凄く近くまで行く印象があるじゃないですか。その距離感がゲーム後半での大いなる萌ポイントだったモンで。
　公式サイトのキャラ説にも“愛情深く接する”等とある様に、確かにジルはジャンヌさんに相当愛情を注ぎ込んでるとは思うんですよ。ただそれを恋愛感情と取るか、それとは別のものと取るかで随分違ってくる気がする。要するに自分はそれを寛容さの様な広く大きく受け止める類のものとして見た訳です。
　何だかんだ言って、割とジャンヌさんのしたい様にやらせている気がするんだよね、このゲームのジルはさ。流石に危険の度合いが高い時は身の安全をそれなりに優先させるけれども、そう言う事態が無ければジャンヌさんの望みを叶える方向で動く様な。
　ただ、崇拝している部分はそれとはやっぱり別物で、半ば盲目的であるが故に理想から外れた部分を見ると許せない訳です。現実にはあり得ないと思っていた英雄と言う存在に触れてしまったが為に、自分もそうなりたいと思ってしまい、それが無理でもせめてそこへ近付きたいと思ってしまう。そういうイメージ。
　とはいえこれだけぐだぐだ語ったにも関わらず、この話のオチ自体が割とどうにでも取れるようにしているので、好きな様に判断してくれて構わないんですがー。何かむしろ夫婦みたいだとか、何気にこのジャンヌさんはジルと同類なんじゃないかとか、まあ色々と。